コツコツ黙々と作業をしながら、たまにコメントを拾って話をするみたいなスタイルの作業配信をしたいと考えているひとは結構多いと思います。
ひたすらキーボードを叩くしかない作家や、ペンを走らせるしかない絵描きなど、創作というのは地味な作業をどれがけ積み重ねられるかが肝であり本質です。配信をすることで「ひとの目」を意識するようになり、作業をサボりづらくなったり、デスクや画面内をきれいに保てたり、集中力(モチベ)を長く維持できたりとメリットが多いです。
というわけでは本記事では作業配信におすすめなアプリやプラットフォームを紹介していきます。
前提として作業配信は需要が少ない
そもそもですが、作業配信は需要自体はかなり少ないというのは知っておきましょう。
ここでいう需要というのは、作業配信をしたいひとというより作業配信を見にくるひとが少ないということです。雑談や歌配信、ゲーム配信のようにエンタメ性が強いジャンルに比べると、視聴者が集まりにくいのが現実です。
以前は作業配信に特化したようなサービスがあったのですが、軒並みすぐにサービスが終了してしまってます。
作業配信に特化していたサービス例(※現在は終了)
- Pixiv Sketch LIVE
お絵かき配信ができるPixiv Sketch内の機能のひとつ。2025年8月27日にサービス終了。 - 00:00(フォーゼロスタジオ)
クリエイターが作業配信するための場所として展開されたサービス。2023年3月20日にサービス終了。 - mocri(モクリ)
配信サービスではないが、作業通話アプリとして展開していた。2024年3月22日にサービス終了。

この手のサービスって作業配信したいひとは集まるけど、肝心の視聴者側が集まりにくくて運営が続かず終了してしまうのよね…。
多くの作業配信は無言時間が長くなりがちで、配信としての「娯楽性」が薄いのが正直なところ。そのため、雑談やエンタメ性のある配信に比べて人が集まりにくいという課題があります。
また、ライブ配信アプリに関していえば、例えば代表的なPococha(ポコチャ)なんかはゼロベースで配信をしてもリスナーが来てくれやすい環境ではありますが、そもそも作業配信によくある「無言配信」や「作業風景だけを映す配信」が利用規約に反しいます。
このように、作業配信は配信サービスとの相性やルールを理解して選ぶ必要があるジャンルといえます。
作業配信をするメリット
需要が低いと紹介してしまいましたが、お絵かき配信や執筆、動画編集やプログラミングなどの仕事や作業中に配信をするメリット自体はたくさんあります。
人に見られることで集中力が高まる
作業配信の大きなメリットは、「誰かに見られている」状況が集中力を引き出すことです。
家で一人で作業していると、ついスマホを触ったり休憩が長引いたりしてしまうもの。配信でリスナーが見ている環境なら「ちゃんとやろう」という意識が働き、自然と手が進むようになります。勉強やイラスト制作など「継続が大事」なジャンルでは特に効果的です。
孤独感を紛らわせることができる
創作は特にそうですが、なにかを作り出すってひたすら孤独な作業なんですよね。
ひとりで黙々と作業し続けるのは本当に辛いものですが、配信を通じてコメントをもらえたり、同じ創作仲間からの反応がもらえるだけで孤独の作業も続けやすく、モチベも維持しやすくなります。
たとえ少ないコメントでも、リスナーがいるという意識がまじめに作業に取り組もうという意識になれるのが本当に大きいんですよね。
副業として収益化できる可能性もある
一部の配信アプリでは、リスナーからの投げ銭やギフトによって収益を得られる仕組みがあります。
作業配信自体は需要が限られますが、雑談や交流を交えながら配信を続けることでファンがつき、副収入につながる可能性もあります。
また、お絵描き配信などの創作を配信することで、実際に仕事の依頼につながるケースも全然あります。たとえリスナーが少なくとも、見てくれるひとがいる限りそういった仕事が舞い込んでくる可能性を常に生み出してくれるのも作業配信の魅力のひとつと言えます。



作業ついでに配信ボタンを押すだけだし、一度環境を整えてしまえば労力はほぼゼロ。それで収益にプラスが生じる可能性があるならやる価値は大きいよ。
作業配信におすすめのアプリ・サイト
ビゴライブ(BIGO LIVE)|スマホでもPCでも作業配信しやすい
特徴
- 世界150か国以上で使われる大手ライブ配信アプリ
- OBSに対応しており、PC画面を共有した作業配信が可能
- ユーザー数が多いからリスナーが覗きに来やすい
- 作業中でもリスナーと雑談しやすい雰囲気
ビゴライブはPocochaやイチナナなどと並ぶライブ配信アプリのひとつです。
ライブ配信アプリではありますが、スマホはもちろんOBSによる配信にも対応しているのがビゴライブをおすすめするポイントのひとつです。スマホひとつで作業する姿を映す配信と、OBSを使ってイラストなどの作業画面を映すスタイルでの配信どちらにも対応可能です。
ユーザー数が多いのでゼロから配信を始めても、ある程度の視聴者数は確保しやすいというのも魅力です。



誰かに見られているという、作業配信をするにあたって欠かせない要素を得やすいのがポイント!
ビゴライブは雑談配信やゲーム配信を始め、さまざまなジャンルの配信スタイルが盛んなため、作業中心にしながら時々コメントに反応して会話するスタイルが自然に馴染みます。無理に喋り続ける必要はなく、作業+ゆるい交流を両立できる点が大きなメリットです。
「スマホひとつで手軽に始めたい人」「PC画面を共有して本格的に作業配信したい人」のどちらにも対応できるため、スマホからでも気軽に作業配信をしたいと考えているなら検討しても良いアプリです。
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Twitch|クリエイティブ配信に強い海外発プラットフォーム
特徴
- 世界的に有名な配信サービスで、ゲーム以外に「アート」「雑談」カテゴリがある
- OBSなどの配信ソフトを使い画面を直接共有できる
- 海外ユーザーが多く国際的な交流も可能
- 長時間配信に強く作業用BGMとして視聴されやすい
- スマホやiPadからでも気軽にお絵かき配信できる
Twitchはゲーム配信のイメージが強いですが、実は「アート」「雑談」などのカテゴリもあり、お絵かきや勉強といった作業配信が盛んです。OBSなどの配信ソフトと連携することで、PC画面を直接配信できるため、イラスト制作やプログラミングなどの進捗をそのまま共有できます。
また、アプリを介してボタンひとつで画面配信が可能なので、スマホやiPadによるお絵かき配信をしやすいというのもおすすめポイントのひとつです。
海外ユーザーが多いため、コメントが英語になることも少なくありませんが、作業配信は言語の壁が低いのが特徴です。黙々と描いたりコードを書いたりしているだけでも「作業BGM」として視聴する人が多いため、喋らなくても人が来やすい環境があります。



お絵かき配信していると、意外と海外のユーザーが見に来てくれたりするよ。
また、長時間配信にも強く、「一緒に勉強しよう」「一緒に絵を描こう」といったコンセプトの配信に一定の需要があります。海外の作業配信文化が根付いているため、日本国内のアプリよりも受け入れられやすいのも魅力といえます。
YouTube|作業配信もできるけれど本命ではない選択肢
特徴
- 世界最大の動画プラットフォームで利用者が多い
- ライブ配信機能を使えば作業配信も可能
- OBS連携でPC画面を共有できる
- アーカイブを残せるのが強み
YouTubeは作業配信も可能ですが、本命というよりは「選択肢のひとつ」 という位置づけです。確かに利用者が多く、配信後にアーカイブを残せるのは魅力ですが、もともと娯楽性の高い動画や配信が中心の場なので、無言が多い作業配信は視聴者が集まりにくいのが実情です。
OBSと連携すればPCの作業画面を共有できるため、お絵かきやプログラミングなどには活用できます。ただしライブ配信をするにはチャンネル登録者が50人必要なので、ゼロから始められないのがネックです。
「YouTubeなら普段から使い慣れている」「せっかくならアーカイブを残したい」という方や他のSNSである程度フォロワーがいて、最初から一定の視聴つきそうなひとに適しています。
ニコ生|古参ユーザーに根強い作業配信文化がある
特徴
- 日本発の老舗ライブ配信サービス
- 雑談や作業配信の文化が古くからある
- PC配信との相性が良い
- 利用者層は比較的年齢高めで落ち着いた雰囲気
ニコ生(ニコニコ生放送)は、日本で長く親しまれている配信サービスです。ゲームや雑談配信が中心ですが、作業枠や「ながら配信」 は古くから一定の支持を集めています。特に同人活動やイラスト制作など、オタク文化と親和性が高いジャンルでは、作業配信が当たり前のように行われてきました。
利用者層は他の配信アプリに比べると年齢がやや高めで、落ち着いた雰囲気の中で配信できるのも特徴です。スマホアプリもありますが、PC配信に慣れている人に向いているサービスといえるでしょう。
ただし、かつてほどの勢いはなくなっており、YouTubeやTwitchに比べると視聴者数は少なめです。とはいえ、「古参のコミュニティに馴染みたい」「ニコニコ文化が好き」 という人にとっては、作業配信をする場として今でも十分価値があります。
Discord|仲間内での作業配信に向いた番外編的選択肢
特徴
- ゲーマーやクリエイターに人気の通話・チャットアプリ
- サーバーを作って仲間内で配信・作業通話が可能
- クローズドな環境で安心して交流できる
- 公開配信ではなく、コミュニティベースでの利用に向いている
Discordはライブ配信アプリではないですが、少し違う立ち位置から紹介します。
もともとはゲーマー向けのボイスチャットアプリとして広まりましたが、現在はクリエイターや勉強仲間が集まるコミュニティツールとしても使われていたりします。
サーバーを立てて仲間を招待すれば、作業配信や作業通話ができる「部屋」を作ることが可能。お絵かき仲間や勉強仲間がいる場合は、同じ作業をしながらゆるく会話する場として最適です。また、公開配信のように「誰でも入ってこれる環境」ではないため、クローズドな安心感もあります。
一方で、完全に仲間内向けの仕組みなので、不特定多数のリスナーを集めたい場合には不向きです。どちらかといえば、既にある程度のフォロワーや仲間がいる人が「一緒に作業する場を作る」ためのツールといえるでしょう。
「公開配信はちょっと抵抗がある」「仲間内で集中できる環境を作りたい」という方には、番外編的な選択肢としておすすめです。
まあ、そもそもDiscordで作業配信や通話が成立するような環境なら作業配信で他のプラットフォームを検討することなんでなさそうではありますが…。
まとめ|自分に合った作業配信のスタイルを選ぼう
作業配信は雑談やゲーム配信に比べると需要は少なめですが、集中力を高めたり、孤独感を紛らわせたり、仲間とつながれるといったメリットがあります。黙々と取り組む中で、リスナーとのちょっとした交流が日々のモチベーションになるのも大きな魅力です。
残念ながら配信作業に特化したようなサービスがない、あるいはあってもすぐにサービスが終了してしまう実情があるので、それなら最初からサービス終了をする心配のない大手プラットフォームでしっぽり始めるのが良いと思います。
作業配信をするのに最もおすすめなのはビゴライブかTwitchのいずれかです。ビゴライブは一定数のリスナーが担保されやすいですし、他の配信アプリと同様のスタイルのほかOBSにも対応しているので柔軟性が高いです。Twitchはゲーム配信が主ですが、クリエイター用の配信ジャンルも少ないながら一定の需要は存在しているので、リスナーがまったく来ないことはないです。
あくまで作業メインで、配信自体は自分の集中やモチベ維持のためのサポート要素です。なのであまり深く考えずに一定のリスナーが見込める場所でとりあえず始めてみるのが良いでしょう。
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