本記事では2019年7月発売の「WF-1000XM3」と2020年2月に発売された「WF-H800」の違いを両方使っている僕が解説します。「WF-H800」は廉価版だと思われがちですが全く違います。
果たしてどちらのモデルがおすすめなのでしょうか?両方を購入し使っている僕が比較しながらお伝えしていきます。
大きな違いとして取り上げられているのはノイズキャンセリングの有無です。WF-1000XM3はノイズキャンセリングが搭載され、WF-H800は搭載されていません。
価格は2020年3月現在で約4,000円の差でWF-H800のほうが安いです。
2つの違いはノイキャンと価格だけではなくそれぞれにおすすめできるポイントがあるから、好みに合わせて選ぶべきだよ!
というわけで本記事では「【買う前に確認すべき】「WF-H800」と「WF-1000XM3」の違いを両方使っているので比較して解説」についてお伝えしていきます。
WF-H800とWF-1000XM3の違いを比較
WF-H800 | WF-1000XM3 | |
---|---|---|
ノイズキャンセリング | ノイキャンなし | ノイキャンあり |
価格 | 22,000円 | 25,880円 |
カラー | 5色 | 2色 |
連続再生時間 ケース込み |
最大8時間 16時間 |
最大6時間(NCなし時は8時間) 24時間 |
ワイヤレス充電 | 不可 | 不可 |
防水規格 | なし | なし |
大きさ | コンパクト | 大きい |
音質 | ボーカル主体のカマボコ型 | 重厚感のあるドンシャリ系 |
イコライザー設定 | 可能 | 可能 |
一覧で見るとこんな感じです。
大きさやカラー展開など見た目の違いやノイキャンの有無はもちろん音質の趣向が異なるので、サウンドにこだわりがある人はそれぞれ好みが分かれる作りになっています。
【WF-H800とWF-1000XM】付属イヤーピースの違い
WF-H800にはシリコン製のハイブリットイヤーピースロングのみ付属しています。
WF-1000XM3はハイブリットイヤーピースロングに加えて、トリプルコンフォートイヤーピースが付属しています。
トリプルコンフォートイヤーピースはウレタンに近い柔らかい材質です。
試しにWF-H800にも装着しましたが、WF-H800は標準で付いているハイブリットイヤーピースロングのほうがフィット感などがしっくりきました。
【WF-H800とWF-1000XM】外観の違い
充電ケース
充電ケースの形状自体は同じですが、大きさや質感が異なります。
WF-1000XM3は高級感のある素材感に対しWF-H800はプラスチックでポップな印象を受けるデザインとなっています。
横幅や厚さに大きな差はないものの、縦幅はWF-1000XM3のほうが大きいです。
WF-1000XM3はパンツのポケットに入れるには邪魔ですが、WF-H800だったらポケットに入れてもそこまで気にならない程度で持ち歩けます。
イヤホン込みのケースの重さも30g以上差があります。重さで困ることはあまりないですが、持ち比べてみるとWF-H800がかなり軽く感じるレベルでした。
イヤホン本体
イヤホン本体は形状からして異なります。
WF-H800のほうがコンパクトで装着した際の主張感は薄く気軽につけやすいです。
WF-H800は正面から見た時のでっぱりもないので女性でも使いやすい印象があります。
イヤホンの重さ自体に差はありません。
どちらも軽いので装着した際に重さが気になることはなかったです。
カラーバリエーション
WF-1000XM3はプラチナシルバーとブラックの2カラー展開となっています。
WF-H800は5カラーと幅広く展開しているので、シック目なブラックやレッドからポップな系統まで選択できて良いですね。
【WF-H800とWF-1000XM】バッテリー性能の違い
WF-1000XM3はノイズキャンセリングON時には6時間の連続再生、ケース込みで24時間の再生が可能です。ノイズキャンセリングOFFだともっと長く使うことはできますが、基本ONで使うことを想定したほうが良いでしょう。
WF-H800はイヤホン単体で8時間、ケース込みで16時間となっています。
またWF-1000XM3は10分充電で90分使える急速充電。WF-H800は10分の充電で70分使える急速充電が備わっています。
1日長く使えるか、数日もたすことができるかの一長一短といったところですね。
どちらもバッテリー稼働は優秀なので、連続再生時間で決め手になることはあまりないでしょう。
【WF-H800とWF-1000XM】装着感の違い
人それぞれ耳の形状等で個人差はでるものの、カナル型ですぐに痛くなったりポロリしやすい僕の装着感をお伝えします。
どちらも装着感はとても優秀ですが、WF-H800のほうが安定しています。
他メーカーと比べてもトップレベルで、頭を振っても落ちない安心感となにより長時間つけていても痛くなりづらかったです。
耳の穴に挿入したノズルのみを支柱とするのではなく、耳の3点でイヤホンを支えてくれる人間工学設計が功を奏した実感があります。
【WF-H800とWF-1000XM】音質の違い
ノイズキャンセリングの有無だけでなく、音質の違いも選ぶ際の重要なポイントになると感じています。
というのも、WF-H800とWF-1000XM3で音質の趣向が異なっていて、それぞれ別のベクトルでのこだわりがあるのです。
安価なWF-H800だから音質が悪いというわけではありません。音の解像感が高めで、重量感のある低音と綺麗伸びる高音を表現してくれます。質の高いドンシャリ感が特徴です。
WF-1000XM3は音全体がクリアで疲れにくく、低音域と高音域のバランスをとりながらもボーカルにフォーカスのあるサウンドとなっています。いわゆるカマボコ型に近い印象を受けます。クラシックやジャズをメインに聴くならあまり向かない感じです。
ドンシャリ系を好むかボーカル主体を好むかで人それぞれ違ってくるので、サウンドに対するこだわりや好みがある人は大きな決め手になると感じます。イコライザー設定でそれぞれ音の調整は可能なので、WF-1000XM3でもボーカルを強調したサウンドは楽しむことはできます。
ですがイコライザー設定では表現しきれない差があるので、WF-H800でしか味わえない音、WF-1000XM3でしか楽しめない音の良さがあります。
WF-H800はノイズキャンセリングが非搭載
WF-H800にはノイズキャンセリングは搭載されていません。
持ち前の装着感でしっかりと耳の穴にノズルが入ってくるので、物理的な遮音性は十分に高いです。
WF-1000XM3のノイズキャンセリングは耳の穴を塞いだときのようなナチュラルなノイズの抑え方なので、人によってはノイキャンON/OFFで大きな違いを感じないこともあるレベルです。
がっつりと強力なノイズキャンセリングを求めるならAirPods Proのほうがおすすめ。ノイズキャンセリングを求めるならAirPods ProかWF-1000XM3のどちらかを選ぶのがいいでしょう。
WF-1000XM3かWF-H800で悩むとしたら、音質の違いとデザイン性の好みで選ぶのがいいでしょう。
【WF-H800とWF-1000XM】どちらも非防水
残念なことにどちらも防水規格に対応していません。
WF-H800とWF-1000XM3の2つとも気に入って使っていますが、防水規格はつけてほしいなというのは感じます。
特にWF-H800はコンパクトで身軽に持ち歩けて、さらにファッション的なデザイン性もある外に持ち出したい完全ワイヤレスイヤホンなのに防水性がないのはショッキングですね。
雨の日は気を配る必要がありますし、せっかく装着感が良いのにジムで汗をかきまくったら故障の可能性は十分ありえます。
とはいえジムや運動時に使わないのであれば困るシーンはほとんどありません。
WF-H800とWF-1000XMの選び方
WF-H800がおすすめの人
- コンパクトで軽いほうがいい
- J-POPや打ち込み系をよく聴く
- 色も選べてファッション的に着用したい
- 防水規格の有無は気にしない
- ボーカル主体の音質が好き
- ノイズキャンセリングは求めてない
- カナル型が合いにくい耳
WF-1000XM3がおすすめの人
- 大きさや重さは気にしない
- 高級感のある質感が好き
- ロック・ポップスからジャズ系まで幅広く
- 質の良いドンシャリ系が好き
- 防水規格の有無は気にしない
- ノイズキャンセリングが欲しい
WF-1000XM3は音楽好きの人向けで、WF-H800はライト層にもスポットをあてたファッション性のある打ち出し方をしている印象を受けました。価格差は約4,000円程度なので、ノイズキャンセリングだけで決めるのではなくデザイン性なども加味しつつ選ぶのがおすすめです。
WF-H800とWF-1000XMの違いまとめ
本記事では「【買う前に確認すべき】「WF-H800」と「WF-1000XM3」の違いを両方使っているので比較して解説」についてお伝えしました。
WF-H800とWF-1000XM3それぞれの良さがあり、音質も方向性が違うだけでどちらも一級品です。ぜひ好みのほうを選んで素敵なサウンド体験を楽しんでください。
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